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こころの病気
生命を脅かすような恐ろしい出来事を体験した後、不安、過敏、緊張、落ち着きのなさ、イライラ、集中力の低下などの精神症状、および動悸、呼吸困難、めまい、首や肩のこり、震え、不眠などの身体症状が現れる一過性の障害です。
出来事の体験から数時間~数日以内に症状が始まり、2日間~4週間以内で治まるという特徴があり、長期にわたって持続する場合には、PTSD(心的外傷後ストレス障害)が疑われます。
急性ストレス障害の症状は、災害や事故など生命に関わる体験をした直後に起こります。
主な症状は、下記の3つです。
恐ろしい体験をした後に、突然、当座の記憶が蘇ってきます。その時に見た光景だけでなく、感じた怒り、悲しみ、羞恥心などの感情がわき起こってきます。体験に関連した夢をみたりもします。
体験に関係のある事柄を回避するようになります。無理をしてその場所に行ったり、関係する話をしたりすると、強い恐怖や苦痛を覚えます。また、感情が麻痺して反応が鈍くなったりもします。
神経の高ぶった状態が長く継続します。常時、体がこわばって眠れなくなったり、些細なことに過敏に反応したりするようになります。物事に集中することも難しくなります。
薬物療法と精神療法の二つがあります。
薬物療法では、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などを用いて、気分を落ち着かせます。抗精神病薬や抗てんかん薬が使用されることもあります。
精神療法では、認知行動療法(物事の捉え方(認知)や問題となっている行動を見つめ直し、自分の陥りやすい思考や感情パターンに気づいて、心をうまくコントロールできるようにし、ストレスを軽減していく治療法)を中心に行っていきます。
まず、不安定な精神状態を安定させるために、病気に対する認知を改めることから始め、どうして強烈な恐怖を感じてしまうのかなどについて、一つ一つ解き明かしていきます。
また、回避行動を取ってしまうような場所に意図的に行き、心身を慣れさせる暴露療法などが行われることもあります。患者さん同士のグループ療法も、症状を抑えるのに有効であると言われます。
PTSD(心的外傷後ストレス障害)は、凄まじいショック体験や強烈な精神的ストレスが心のダメージとなって、時間が経過してからも、そうした経験に対して強い恐怖を覚え、様々な症状を招く心の疾患です。震災などの自然災害、火事、事故、暴力や犯罪被害などの経験が原因になると言われます。
怖かった経験の記憶が心の傷(トラウマ)として残り、突然、怖い体験を思い出す、不安や緊張が続く、めまいや頭痛が生じる、眠れないといった、様々な症状を引き起こしてしまうのです。著しく辛い体験をすれば、誰もが眠れなくなったり、食欲を失ったりするものですが、それが長い期間にわたって続くようなら、PTSDの可能性が疑われます。ストレスとなる出来事を経験してから数週間、時には何年も経ってから症状が出ることがありますし、その症状がPTSDだと気がつかないケースも少なくありません。
PTSDでよく見られる症状には、下記のようなものがあります。
災害や事件、事故のことなどの体験は、すっかり忘れたつもりでいても、ふとした瞬間に、その時の感情が蘇ることがあります。それは恐怖だけではありません。苦痛、怒り、哀しみ、無力感など、いろいろな感情が混ざっています。同じ悪夢を繰り返しみるようになることも、よくあります。
辛い記憶が蘇っていない時にも緊張が続き、いつもイライラしている、些細なことで驚きやすい、警戒心が過剰に強くなる、ぐっすり眠れない、などの過敏な状態が継続するようになります。
何気ない日常のなかにも、辛い記憶を思い起こさせるきっかけは、たくさん潜んでいます。多くの患者さんは、何度も記憶を呼び起こすうちに、そうしたきっかけを避けるようになってきます。その結果、行動が制限されて、通常の日常生活や社会生活が送れなくなるケースも少なくありません。
辛い記憶による苦しみを避けるために、また辛い経験の記憶から心を守るために、感情や感覚が麻痺することもあります。これは自然な反応とも言えるのですが、そのせいで家族や友人に対して、これまで持っていたような愛情や優しさなどを感じられなくなったり、人に心を許すこともできなくなったりしがちです。
こうした症状は、辛く怖い経験の直後であれば、ほとんどの人に現れます。ですので、災害や事件、事故から1ヶ月くらいの期間は様子をみて、自然の回復を待ちます。何ヶ月か経っても同じような症状が続いたり、悪化したりするようなら、PTSDの可能性を考えます。
心の傷の回復を助けることと、苦しい症状を軽減することがPTSDの治療の基本です。下記のような治療が行われます。
トラウマとなった場面をあえてイメージしたり、これまで避けていた記憶を呼び起こすきっかけに意図的に身を置くようにしたりする治療法です。こうすることで、思い出しても危険ではない、怖いことはないということを、実感していくのです。
ほかにも、考え方やこだわりを見直し、別の視点で物事を考えるように導く「認知療法」や、眼球を動かしながらトラウマとなった経験を思い出す「眼球運動脱感作療法」、PTSDの人が数名で自分の悩みを語り合う「グループ療法」など、様々な方法があります。
不眠、強い不安、うつ状態などの症状には、薬による治療も行います。SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)をはじめとする抗うつ薬や抗不安薬、気分安定薬などのほか、症状に合わせていろいろな薬を使います。
適応障害とは、新しい環境にうまく適応することができず、様々な心身の症状が現れて、社会生活に支障をきたす心の疾患のことです。
不適応になるきっかけとして多いのは、生活環境の変化です。新しい土地や職場、学校に移ることや、昇進、配置転換などが原因としてよく見られます。発症は通常、生活の変化や強いストレスのかかる出来事が生じてから1ヶ月以内と言われます。
ストレスとなる原因(状況や出来事)がはっきりしているので、その原因から離れれば、症状は次第に改善していきます。しかし、ストレスの原因から離れられない、また取り除けないような状況では、症状が慢性化することもあります。
適応障害の症状は下記のように様々です。ただ、適応障害ではストレスの原因から離れると症状が改善することがよく見受けられます。たとえば仕事上の問題がストレスとなっている場合、勤務する日は憂うつで不安も強く、緊張して手が震えたり、めまいがしたり、汗をかいたりするかも知れませんが、休みの日には憂うつな気分も少し楽になったり、趣味を楽しむことができるようになったりします。
抑うつ気分、不安、怒り、あせり、緊張 など
不眠、食欲不振、全身倦怠感、疲れやすい、頭痛、肩こり、腹痛、めまい など
遅刻、欠勤、早退、暴飲暴食、ギャンブル中毒 など
まずは原因となっているストレスを軽くすることが先決です(ストレス因の除去)。環境を調整し、適応しやすい環境を整えることです。そうは言っても、環境調整が難しいケースも少なくありません。
そうしたケースにおいて必要になってくるのが、認知行動療法や問題解決療法です。
認知行動療法では、ストレスの原因に対する受け止め方のパターンにアプローチし、ストレスにうまく対処できるように考え方の変容を促す精神療法です。
問題解決療法は、現在抱えている問題と症状自体に焦点を当てて一緒に解決策を見出していく方法です。
情緒面や行動面における症状については、薬物療法が行われることもあります。
不安や不眠などに対しては抗不安薬、うつ状態に対しては抗うつ薬などが用いられます。ただし、適応障害の薬物療法は「症状に対して薬を使う」という対症療法になり、根本的な治療には結び付きません。適応障害の治療にあたっては、環境調整やカウンセリングがより重要性を帯びてきます。
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